Amazonユーザーがハックする楽天経済圏

この記事は長年Amazon Prime会員である私がコロナ禍を機に買い物はAmazonのまま、楽天の恩恵のみちゃっかり享受していく戦略的思想について記載しています。それぞれの家庭によって消費傾向や環境は異なりますが、もし参考になる部分があれば幸いです。

楽天ハック前の私の状況

元々、私はエアライン系のクレジットカードをメインにしており、ANAのSUPER FRYERS CARDゴールド、JALのGLOBAL CLUBゴールドカードを2枚使いしてマイルを貯めていました。

そして買い物は元々あまりしませんが、アマゾン主体です(今も)。

また、携帯ですが、元々夫婦で3大キャリアを使い、家のインターネットもそれに合わせていましたので、家計の通信費は年間およそ30万円でした(携帯:1万円✖️2人/月 + ネット:4,000円/月)

コロナ禍を経て、当然飛行機に乗る機会がほぼ消滅しましたので、そのタイミングで楽天モバイルへの変更を検討した事を皮切りにハックが始まります。

きっかけは携帯代とネット代の0円化

日本政府の通信費値下げ議論の中、コロナ禍でフルリモートワークに移行していた私は、残念ながらまだまだステイホームは続くだろうと読み、であれば携帯の電波品質とか関係なくなるよね!!ということで当時、妻と合わせて、1年間無料キャンペーンを行なっていた楽天モバイルに加入することになります。

実は私はそれまで某キャリアを19年使い続けた超ロングカスタマーでした。

ただ、その当時はなんと、楽天モバイルと同時に光回線も楽天ひかりに変えればネット代も1年間無料という、まさに我が家にとっては年間30万円の通信費が0円になるキャンペーンだったのです。

元々、投資は楽天証券を使っていた

一方、私は株式投資自体は10年以上やっているのですが、図らずも楽天証券を使っており、それなりに満足していたこととネット証券の熾烈な競争の中で、楽天証券がSBI証券を猛追しているニュースを見て、だからクレカ積立とか投信の商品ラインアップとか色々サービスが充実してくるんだなーと納得した瞬間がありました。

楽天は注力するサービスの競争力を捨て身で上げてくる

モバイルの無料と証券のサービス向上策に、楽天の戦略を垣間見た私は、シェアを取りに来るときにサービスや価格競争力を捨て身で上げてくる楽天の恩恵をぬかりなく享受しながら、これまで使っていたECの部分=Amazonについては楽天のコア事業ですので、コアの部分までは流される必要はない、という全体方針が成立しそうだなと考えを巡らせます。

私は企業分析が好きなので、ついつい楽天の決算ビデオは全部見てしまいました。笑 皆さん見られる必要はないと思いますが、楽天という会社がプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(後述)に基づいて戦略を立案していることがわかるかと思います。

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントを知れば無理に楽天市場に流される必要がない理由がわかる

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(以下、PPM)とはボストン・コンサルティング・グループが1970年代に提唱した分析手法で「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸からなる座標上で事業や製品、サービスを分類し、経営資源の配分を判断するためのフレームワークです。このブログでは細かくは説明しませんが、雑に説明すると事業を以下の4つに分類します。

  1. 花形
  2. 金のなる木
  3. 問題児
  4. 負け犬
花形…市場も成長するし、マーケットシェアも高い事業。競争も激しく投資の継続が求められます。

金のなる木…市場の成長率も鈍化しており、その中でマーケットシェアが高いため、いわゆる安定事業の位置付けで積極的な投資は必要とされません。

問題児…市場成長率は高いが、マーケットシェアは低く苦戦もシェアを上げられれば将来花形や金のなる木になれる可能性あり

負け犬…市場成長も見込めず、シェアも低いためリソースの整理が求められる事業

こんな感じでしょうか。

PPMを元に楽天の事業を分析して、投資が集まる花形や問題児に該当するサービスにあやかるのがシンプルです。

つまり、楽天でいえばほぼ間違いなく、モバイル事業でしょう。

言わずもがな3大キャリアに対抗しシェアを取るため、文字通り捨て身で価格を破壊しながら参入していますので、その施策に乗っかるというものです。

コロナ禍でステイホームが続いているので通信品質の差別化は感じずらく、乗っかるのは時流に合った戦略とも言えます。

また証券はもはや花形に近いかも知れませんが、SBI証券に挑む中で楽天銀行とコンボで積極的な投資が行われていくと想像ができます。

※実際に楽天で勤めている訳ではないので正確性はありませんが、ざっくりと大局的に解釈しています(あしからず)。勝手な解釈ですので間違っていたらごめんなさい。

モバイルと証券・銀行で得た恩恵を流し込む先が必要

ここまでで、楽天が注力している事業には投資が旺盛になるため、ユーザーとして恩恵を受けやすくなる構造について説明しました。

では、受けた恩恵をどう流し込むのか、それを知ることでユーザーとして取れる戦略も変わります。

コア事業である楽天市場と楽天カードと上手く付き合っていく

楽天のコア事業は言わずもがな楽天市場と楽天カードです。言い換えれば収益の柱です。

少しセグメント分けはざっくりしていますが、それは楽天の決算資料にも記載されています。

つまり、コアは儲けている事業なので、今は捨て身で投資を行うモバイルでマーケットシェアを奪いつつ、楽天市場で稼ぐというのが戦略だと類推できます。

だからこそ、楽天市場に相当する部分=ECについては、現在Amazonが便利と思っているユーザーは別にそのままで良いんです。楽天経済圏をエンジョイするのは他のサービスで充分取れます。

ただし、市場を除いても楽天の恩恵を効率的に受け取るにはポイントという交換可能なプラットフォームが必要で、そこで楽天カードが出てきます。

ちなみに未だに航空系のクレジットカードは保有して利用もしていますし、今の所、楽天ゴールドカードではなく通常のカードで充分というのが私の判断です。

とはいえ楽天の恩恵を効率よく受け取るために自ずと楽天カードと証券、銀行、モバイルを連携して相乗効果は高めています。

そしてこのカードが次の戦略に効果を発揮してきます。


ふるさと納税だけは別格 – SPUは10倍で充分

以上、楽天市場をほぼ使わず、Amazon派の私でも実際にSPU(楽天グループのサービスを使うほど楽天市場でのポイント還元率が上がる)は楽天モバイル、楽天ひかり、証券、銀行連携などにより平常時から7.5倍の還元率があります。

ここに、楽天スーパーセールお買い物マラソン5と0のつく日の楽天カードポイント5倍、さらには楽天イーグルスやヴィッセル神戸の勝利日などを組み合わせれば、ポイント還元は全く労することなく10倍を超えます。

この10倍というのがポイントで極端に言えば私の戦略では、モバイル利用に拘らずとにかく、SPU10倍にさえなればOKという考え方かも知れません。

SPU 10倍超えがもたらす強力なメリット

ポイント還元が10倍になると、例えば2万円の買い物をすると2000円分のポイントが還元されます。

勘の良い方はお気づきかと思いますが、ふるさと納税は実質個人負担2000円で翌年の住民税が減税される仕組みです。

つまり、ポイント還元10倍以上にした上で、ふるさと納税にて2万円以上のアイテムを選べば、常に2000円以上がポイント還元され、実質自己負担なしで減税が行えることになるのです。

これが私の楽天市場の唯一にして最強の利用用途、楽天の恩恵の流し込み終着地になります。

まとめ

ポイントハックやSPUの上げ方などは、もっと丁寧に攻略されている方もおられると思いますので、そちらにお任せしますが、Amazonユーザーである私の基本思想は以下です。

  1. モバイルや証券・銀行など楽天が投資を積極的に行っているサービスの恩恵を授かる。
  2. 恩恵を楽天カードに集約していきつつ、とにかくSPUを10倍以上にする
  3. スーパーセールなどのタイミングに合わせて、ふるさと納税を実質自己負担ゼロで行い、そのポイントを貯め、また次のふるさと納税を行う。
  4. 平時の買い物はAmazonでOK、カードも自由、プライム会員エンジョイしてます!

いかがでしたでしょうか。細かい商品のお得、割高、まではあまり気にしていませんが、楽天の事業戦略を理解することで、ユーザーとして無理な行動変容は最小化しつつ、受けられるサービスの恩恵を最大化できるようハックしているつもりです。

私は1円でも安くなれば良いは良いですが、それよりも企業分析から大局的にお得な道を選んでいく戦略を作り、実行するのが好きです。

こんな方法でもっとお得になれるよというものがありましたら是非ぜひツイッターなどで教えていただけると幸いです。

ポイント使い道:番外編

ちなみに、私はドーナツが好きなので、よくミスドで楽天ポイント貯めつつ、使いつつ、おやつタイムを楽しんでいます!こんなおまけ的楽しみ方もあるんです!

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