この記事は3歳の娘を持つ父親の私が子どもとのコミュニケーションの中で感じたことを綴っています。
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ある日のこと
会社の福利厚生を使ってムーミンバレーパークに行こうということで、オンラインチケットを買うべくPCから手続きをしていました。
ちょうど妻はシフォンケーキを作っているところで、娘に
一緒に作ろうよ!
と声をかけていました。
しかし、娘はPCの画面から見えるムーミンが気になり、PCを一緒に眺めています。私が
これからチケット買うけど、多分面白い画面はないよ、一緒にケーキ作るのお手伝いしたら?
と伝えます。
チケット購入のボタンを押した先に待っている流れは、
- 会員登録のための個人情報入力
- クレジットカードの登録
- 決済
大体こんな感じなので、とても3歳の子どもが画面を眺めていて楽しいとは思えません。
大人ですら面白くありませんから。
妻がもう一度
一緒に混ぜ混ぜしようよ
と言いますが、娘は
ムーミンのチケット買う!
と言い張ります。
とっさに私がドライに
ここから本当に楽しくないよ、文字打つだけだよ。一緒に作っておいでよ
と伝えると、娘は少し泣いてしまいました。
その後、妻のお手伝いに行き、私の元に戻ってきた時には
私、パソコンの方見てないから大丈夫だよ、怒らないでね
と言われてしまいました…
怒ってなかったんだけどな。。。
内容よりもドライな口調のみが印象として伝わっている

私は娘の立場を思って、会員登録画面を横で見るより、お手伝いしたらと親切心で伝えたつもりでしたが、
娘にとっては私の
伝えた「内容」よりも、雰囲気としての「ここではなく母親の方に行きなよ」という空気感
だけが誇張されて伝わったのかもしれません。
まして子どもにとってはもしかすると会員登録画面も面白い可能性すらあります。
メラビアンの法則
実は、説明した内容よりもその他の印象の方が強く相手に影響するという現象は実際に研究もなされています。
メラビアンの法則が有名で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱しています。
その内容は
表情や視線など見た目や仕草による
「視覚情報(Visual)」が人に与える影響度は55%、
声の大きさや話すスピードなどの
「聴覚情報(Vocal)」は38%、
会話そのものの内容である
「言語情報(Verbal)」は7%
というものです。
つまり、言語情報の7%以外=93%は視覚や聴覚が影響を与えているというものです。
子どもは当然ながら、大人に比べて言語の理解度は劣ってしまうので、より一層、言葉よりも視覚聴覚からくる印象の方が影響すると考えても大方間違いではなさそうです。
内容 < 表情+怒った口調

メラビアンの法則を思い出しながら、今回の話に限らず、叱っても内容ではなく、単に
「大好きな親から怒られている」
とだけ伝わっている可能性を考えた場合、
何かを伝える際に叱ることは非効率である
と解釈できます。
これがよく言われる、叱らない教育の本質なのかもしれません。
叱るのがNGなのではなく、より効率的に伝えるには怒ると非効率になる
とも解釈できます。
叱りの中に怒りが混ざると効果が弱まるということですね。
伝えたい事があるからこそ、怒らずにゆっくりコミュニケーションしたいと思いました。
俯瞰が大切

とはいえ、ある日の私も振り返ると少しお腹が空き気味だったり(笑、仕事が忙しくなっていたりと、さまざまな要因が重なり怒ってしまうこともあります。
その時に、今の自分のコンディションとそれがもたらす対応が、子どもとのコミュニケーションにとって非効率になることをしっかり把握しているだけで結果は変わると思っています。
怒ってしまった後、今のコミュニケーションは非効率だったと振り返り、子どもを抱きしめる余裕を持っておきたいですね。