The wizard of lies ロバート・デ・ニーロ主演、マドフ事件と呼ばれる元NASDAQ株式市場の会長による、世界史上最大のポンジ・スキームと米国史上最大の金融詐欺事件をベースにした作品。
コンテンツ
ポンジスキームとは
ポンジ・スキーム(英: Ponzi scheme)とは、詐欺のなかでも特に、「出資してもらった資金を運用し、その利益を出資者に(配当金などとして)還元する」などと謳っておきながら、実際には資金運用を行わず、後から参加する出資者から新たに集めたお金を、以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことで、あたかも資金運用によって利益が生まれ、その利益を出資者に配当しているかのように装うもののこと。投資詐欺の一種に分類され、日本語で「自転車操業」と呼ぶような状態に陥り、最終的には破綻する。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%A0
スーパーエリートによるポンジスキーム
この作品から見て取れるのはエリートによるポンジスキームだからといっても手法自体は古典的かつ非常に単純で、誰がやっても同じ詐欺ということ。
出資金を募り、実際には出資せず自転車操業で新たな出資者を募り、を繰り返していく。
いずれ続かなくなり、終わるが、自転車を漕ぎ続けている限り分かり辛いというのポンジスキームの特徴。
家族の崩壊
この作品ではロバート・デ・ニーロ演じるマドフの家族が事件をきっかけに崩壊していく様子が淡々と描かれています。発覚し辛いが故に、発覚した時には取り返しのつかないものになっているという詐欺ならではの結末。
実際に多くの資産家や著名人がマドフ事件の被害者になっていることから、自分なら大丈夫とは思えない世界だということも痛感します。
ロバート・デ・ニーロがバーナード・マドフに似過ぎ
これはデ・ニーロの演技力の賜物でしょうが、映画鑑賞後実際にマドフ事件について調べると劇中のデニーロがいかに酷似しているか知らされます。そして知れば知るほど映画の余韻が襲ってきます。
映画を通じて実際の事件について調べてみるのも、詐欺に引っかからないための後学かも知れません。